【コラム】可燃ごみ、燃やしたあとはどうなる?ごみの終点「最終処分」の話





古紙、ペットボトル、びん、缶など
私たちが日々分別したものはいろんなものに
生まれ変わっています。
では、毎週のように出している可燃ごみは?
燃やされたあと、
最後はどうなっているのでしょうか?

燃やしたあとに残る「灰」

可燃ごみって、
分別した「資源物」よりもはるかに早いスピードでたまりますよね。

生ごみやティッシュ、
汚れがひどくてリサイクルできないもののほか、

【コラム】プラマークまるわかり解説 でも解説した
「本来はリサイクルできるけど自治体で資源物として回収していないプラスチック」など、家庭からは日々たくさんの可燃ごみが出ています。

回収された可燃ごみは
自治体の焼却施設に運ばれて燃やされ、
あとには「焼却灰(または焼却残渣)」
と呼ばれる“燃えかす”が残ります。

その量は年間約370万トン!
※令和6年度 環境省『一般廃棄物処理実態調査』をもとに算出

焼却灰の一部はセメントの原料や道路の資材などにリサイクルされますが、それらはわずか3割程度。
残り約7割は「リサイクルされないごみ」として処分されています。
では、残った焼却灰はどこでどうやって処分されるのか?
超平たく言うと「山に埋め立てる」
ケースが最も多いです。

とはいえ、もちろん不法投棄のように
ただ埋めるわけではありません!

ちゃんとした処分施設が存在します。

ごみの終着点「最終処分場」

リサイクルされないごみを処分する施設を
「最終処分場」と言います。

ここに運ばれてくるごみの約8割が焼却灰です。

最終処分場は令和6年度時点で
全国1,550箇所ありますが、
そのうち7割以上の施設が山間部に作られています。
⛰️ 山間部の最終処分場
▲イメージ
  • 山あいの谷や、くぼんだ地形を利用して作られる埋立施設
  • もともとある地形のくぼみを活かせるため、広い容量を確保しやすい
  • 焼却灰のほか、破砕処理されたプラや陶磁器類、災害ごみなどが埋め立てられる
埋めたごみは、
長い時間をかけて雨水や微生物の作用で
少しずつ変化し、汚れや有害物が出なくなる
「安定した状態」に向かっていきます。

最終処分場は、その安定化が終わるまでの間
周囲の環境(地下水・土壌・大気)を汚さないように管理し続ける施設です。
🔧 処理・設備のポイント
  • 埋立地全体に遮水シートを敷き、廃棄物の層を通った雨水(浸出水)が地下水や土壌にしみ込まないよう作られている
  • 遮水シートで受け止めた浸出水は、環境に影響を及ぼす物質を取り除いてから排水
  • 廃棄物から発生するガスを安全に処理するため、埋立地にガス抜き管が通っている
  • 廃棄物の飛散や悪臭、火災などを防ぐため、「ごみの層→土の層→ごみの層→土の層」とサンドイッチ状に埋め立てていく
💡 豆知識:昔の最終処分は問題だらけだった⁉

今でこそバッチリ管理されている最終処分場ですが、昔からこうだったわけではありません。

かつての処分場は、
集めてきたごみを焼却せずにそのまま、
上から土を被せることもなく堆積させる形で
投棄していました。

これにより
😖 生ごみから発生したガスによる自然発火
🤢 強烈な悪臭
😨 ハエや蚊など害虫の大量発生
😵 高濃度の汚濁物を含んだ浸出水の発生
などの数々の問題が発生!

高度経済成長期、
東京湾にあった「夢の島」埋立処理場では
夥しい量のハエが発生して近隣の住宅地や学校にまで押し寄せ、なんと4カ月以上も被害が続きました。
ヘリによる薬剤散布も効果がなく、
最終的には消防や自衛隊が出動して
夢の島一帯のごみを焼き払った……

というエピソードが知られています。

(気になる方は「夢の島焦土作戦」で
調べてみてください!)

こうした問題への対策として、
・可燃ごみはまず焼却してから埋める!
・土をかぶせて発火や悪臭防止!
・浸出水の適切処理!
などが進み、現在の最終処分の仕組みができました。進化の結果というわけですね!
▲夢の島は「焦土作戦」の翌年である1966年に最終処分場としての役目を終え、今では公園や熱帯植物園などの施設が建つ憩いの地になっています。
あと何年もつ?最終処分場の「残り容量」

実は、最終処分場は残りが限られています。

当然、無限に埋め立て容量があるわけはなく、
新しく作るにしても「処分場を作れる土地」にも限りがあります。
そういうわけで、処分場があと何年使えるかは
『残余年数』という指標で把握されています。

環境省の調査によると、令和6年度末時点での
全国の最終処分場の残余年数は、平均24.9年。

つまり、新しい処分場を作らずに今のペースで埋め続けた場合、あと約25年でいっぱいになってしまう計算です。
長く使うにはどうしたらいいのか?
できることとしては、
「埋め立てに回るごみの量を減らす」!
そんな単純なこと?という感じですが、
これが最も重要!

実際、ごみ量の減少によってここ10年で
「残余年数」がちょっとずつ延びています。
📊 最終処分量と残余年数の推移
埋め立てたごみの量
平成27年度
417万トン
→
令和6年度
306万トン
処分場の残りの容量
平成27年度
約1億400万㎥
→
令和6年度
約9,300万㎥
残余年数
平成27年度
20.4年
→
令和6年度
24.9年
改善の理由としては、
・焼却灰のリサイクル率を上げる取り組みが進んだ
(令和元年度:約31%→令和6年度:約35%)

・1人あたりのごみの排出量そのものが減った
(1人1日あたりの排出量
平成27年度 939g → 令和6年度:839g )
などが挙げられます。

法律整備・技術開発だけでなく、
一人ひとりの行動が積み重なった結果ですね✨

しかし、処分場の残り容量そのものは
依然として余裕とは言い難い状況。

細かいものは「いいや可燃ごみで!」
と思ってしまいがちなんですが、
その誘惑に打ち勝って分別をすることが
積もり積もって問題改善に繋がるはずです!

あとがき

残余年数が10年をきっていた
1990年代と比べるとかなり改善されましたが、「残り25年」も個人的には結構あっと言う間では……と感じました。

残余年数や環境問題に
限って考えなくても、

可燃ごみの回収や焼却処理は
自治体が担っている

=つまり私たちが納める税金が
使われている

ということなので、

ごみの量を減らしたほうが行政はもっと他のことにお金を使えるようになるってことですよね!

いろんな意味で生活を良いものにしていくためにもごみ減量に取り組みたいと思います!💪

参考サイト・記事:
環境省 一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和6年度)について / 環境省 一般廃棄物処理実態調査 令和6年度調査結果 / 環境省「日本の廃棄物処理の歴史と現状」 / 国立研究開発法人 国立環境研究所 資源循環領域「循環・廃棄物の豆知識 ごみを焼却して残った灰はどこへ行く?」 / 国立研究開発法人 国立環境研究所 廃棄物最終処分場の調査に関する情報共有のためのプラットフォーム / 東京都 広報東京都こども版「東京都を支える仕事❺ 街を守るごみ処理の仕事」 / エコトピア「最終処分場の仕組みとは?日本が世界に誇る福岡方式 田中綾子教授 インタビュー」 / 夢の島公園 公式サイト / 東京二十三区清掃一部事務組合 「『ハエの天国』と呼ばれた夢の島」

この記事を書いた人
ぐるっとポン事務局
まつ
郵便受けのチラシをついゴミ箱に捨てないよう、玄関の隅に古紙回収紙袋を設置したら分別がすごくやりやすい!

でも見栄えが悪すぎるのでインテリア的には改善の必要アリです😂
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